小論文 対策

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三題噺 【『言葉』について書いて下さい】

小論文 言葉

小学校のころにガイジという言葉が校内で禁止になった。
このガイジという言葉が学年、クラスを問わず大流行してしまったためだ。この3文字の言葉が意味することは障害児であり、お前はガイジだから近寄るな、など主に罵倒の意味合いで使われることが多かった。

さて、なぜこのガイジという言葉がここまで流行ったのかを考察する。そもそも障害児がなぜ相手を傷つける意味合いを持つのか。小学校は閉じた空間だ。中学、高校と違いクラブ活動もなければバイトもない。小学生にとって世界とはそのままクラスのことを指す。そんななか、自分が人より劣っておりなおかつ周りと違うというのを認めてしまうことは、児童にとってアイデンティティの危機を意味する。初めはきっと軽いジョークのつもりだったのだろうが、受取手はそうは思わない。深刻に受け止めてしまう児童もきっといただろう。それを知ってかしらずか使い続けた結果、イジメが蔓延する温床となってしまった。

このように言葉は難しい。
使い方次第では相手を励ますこともできるが、逆に相手を傷つけることもある。特に昨今の世界の一体化が進む世の中で言葉をうまく使えないというのは致命的な弱点となりかねない。

とくに日本では無口が美徳とされている。多少なりとも気に触ることがあったとしても、それを黙って自分のなかに押しとどめることが良いことだという風潮がある。しかしそれは大きな誤りだ。嫌なことは嫌とはっきり言わなければ、国際の場では軸のない人間と受け取られかねない。

昨今、世界情勢は目まぐるしく変動している。米中の通商紛争、イギリスのEU離脱など欧州でのポピュリズムの高まりなど、日本という国家が傍観者でいられる時代はすでに過ぎ去ってしまっている。

これから先、子供たちに言葉の重み、その重要性を伝え、教育し、表現力を高めることこそが今後30年40年後を見据えた上で本当に重要な教育ではないか。私はそう考える。

800字 15分